忌野清志郎

忌野清志郎の訃報を聞いた。

とっぽい格好、独特の歌声、奇怪なパフォーマンス、反発心にあふれた歌詞。昔風の言い方をすると、PTAが「教育上よくない!」と全否定するような存在。でも、リアルタイムの世代にとっては、妙に温かい。「それで良いのだ」と思わせてくれた。

隠れファンが多い人だった。僕もその一人かも知れない。生まれて始めて歌ったカラオケは雨上がりの夜空に。僕が歌うと、「何故お前が?」という反応。実は隠れファンだよと。すごーく酔っ払った時にしか歌えないスローバラード。大好きな曲だけど、しらふでは恥ずかしい。

5月2日の夜、久々に遅くまで飲んでいた。
行き着けの小料理屋が移転のために閉店した。30年続いたお店の閉店のお祝いに1升瓶を持って駆けつけた。昔から番長格だった大将。曲がった事が嫌いで、とても優しい人だ。大将と客全員へべれけに酔う。
2軒目。音楽好きの若いマスターのお店。その日も音楽の話で盛り上がる。清志郎の話も出た。
「そろそろチェックさせてよ」とマスターが言ったのが3時30分。

テレビをつけっぱなしで寝てしまい、夢うつつの中でテレビが清志郎の名前を連呼しているのを聞く。
段々と覚醒してくるにつれて、それが訃報だと気づいた。

合掌(-人-)