A.C.クラークの訃報に接して

A.C.クラークが90歳で亡くなったとの事。

僕は突発的マイブーム現象が多い人で、A.C.クラークもどっぷりはまった時期がありました。本屋に行くたびにハヤカワSF文庫の棚を見て、A.C.クラークの本を片っ端から購入して読みふけりました。SF好きというより、科学好きだった僕には、SFと言ったらA.C.クラークでした。綿密な科学知識に裏打ちされた氏の小説は、近未来をリアルに予感させてくれるものであり、そしてある意味で予言者でもあったと思います。

その後の科学技術の進歩の道しるべ、予測となったネタ、そして広く世間に概念を知らしめたネタはたくさんありますが*1、その小説の中に、世界中のコンピュータが通信回線で接続されたある未来の日に、接続台数がある臨界値を超えた結果全世界でいっせいに停電が起きたという短編があります*2。この小説の当時は、まだインターネットなどなかった時代。インターネットに日常的に接するようになったある日、唐突にこの短編の存在を思い出し、氏の先見性にまたしても敬服しました。この短編タイトルが思い出せないのですが、どなたかご存知ないでしょうか。

またしても巨匠が一人この世をさりました。
願わくばスターチャイルドとして大いなる意思と合体されん事を。

合掌。


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*1:静止衛星軌道エレベータ、宇宙ヨット、カーボンナノチューブその他諸々

*2:オチは割愛。確か2ページ程度の短編です。