あたごの衝突

この件、重大事故の常として双方に原因があるでしょう。法的な問題は、最終的な責任分担が6:4になるのか8:2になるのかみたいなレベルだと思います。

で、不味い対応だなぁと思ったのが石破大臣。最初に「本件は海上保安庁に捜査を任せてあり、現時点での情報開示は操作の妨げになるのでコメントは控える。海上保安庁には、海自の危機意識の欠如も含めてしっかりと責任追及をしてもらい、その結果を厳粛に受け止めて改革に取り組みたい。」とだけ言っておけばよかったものをと。
海難審判前は、漁船側も海自側も捜査中なわけで余計な情報提供は情報操作につながります。第三者的な機関(海難審判は厳密には三権分立していないような気もするけど)から見たら、マスコミを使って世論を誘導して圧力をかけているようなものですから、非常に心証によろしくない。また、自衛隊の中の報告連絡網では、どうしても組織防衛バイアスが働くものだし、ましては情報漏えいに敏感になっている中でのイージス艦の事故ですから、出せる情報も選択しなければならなくなってくる。そんなものをいちいち求めて、まして外部に晒すものじゃないでしょと。
毅然とした態度で海難審判に権限を移譲して、その事をもって漁船側の肩を持ちすぎるマスコミを牽制するくらいの対応がほしいです。

なんて事を書こうと思っていたのですが、そうこうするうちに「海上保安庁が捜査している時に、防衛省が尋問するとは何事だ」みたいな突込みがでてきて、やっぱり足元をすくわれちゃいましたね。南無(-人-)

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