一次産品の値段について
最近、業界・異業種の集まりに行くと、どこでも原油の価格と値上げの話ばかりです。まるで構造改革の時みたいに、冒頭の挨拶から始まって、喫煙所での雑談まで。値段を吊り上げている奴がいるとか。金融の連中はけしからんとか。値上げしなければ俺たちが死ぬ*1とか。延々、その話でループしています。
そんな時でも、明らかにおかしな説にはその都度突っ込みを入れてしまうKYな僕です。
たくさんのアンサーがたまったら、FAQのごとくまとめてブログのネタにしようと思っていたのですが、愉快痛快(^_^)奇奇怪怪(*_*;)さんの「どうすれば今の食料・石油価格を下げられるか」にて紹介されていたフェルドシュタイン教授の寄稿文に核となる部分がほぼ書かれておりましたので、そちらをごらんください。
僕も、原油・小麦等の価格上昇は、将来生じる事がほぼ予測される価格高騰が、金融取引によって現在の価格との間で裁定されているのだと思っています。だから、今の段階から将来起こりうる需給バランスの崩れを、価格上昇によって増産のための投資、あるいは代替品の開発などに力点をシフトさせる効果があるという意味で、「起きるべきことはいずれ起きるんだから、どうせなら早く対策しようよ」と思うのであります。
ただ、短期的には、物凄く痛みを伴う経済構造の変化*2がおき調整されていくでしょう。値上がり幅があまりにも大きいので実質成長率がマイナスになりかねないと思っています*3。短期に限定してその辺をどのように救っていくのか、それともハイエク的に経済を痛めつけるままに放置して転換の後押しをするのか、それとも傾斜生産方式よろしく産業統制を強めるのかという話だと思っています。
というわけで、人・物・金*4で見た時に、物であるところの資源の希少性がアップしているわけで、今こそサプライサイド・構造改革・構造調整論の出番なのだと思う次第*5。
まあ、将来的に資源が不足していく予想の最大の要因は、BRICs諸国(特に中国とインド)なのですから、先進国側がどうこうするよりも、彼らの方で景気の沈静化などを図ってもらうという解決策もあるでしょう。
この話、エコロジー関係の話題と絡めて*6、遅ればせながらですが、気が向いたら追いかけていこうと思っています。